〇財政投融資特別会計における金利スワップ取引に関する省令(平成二十三年財務省令第四十九号)
平成二十三年七月一日 財務省令第四十九号
特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)第六十五条の規定を実施するため、財政投融資特別会計における金利スワップ取引に関する省令を次のように定める。
(総則)
第一条 財政投融資特別会計における金利スワップ取引を行おうとするときは、別に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。
(定義)
第二条 この省令において「財政投融資特別会計における金利スワップ取引」とは、特別会計に関する法律第六十五条第二項に規定する金利スワップ取引をいう。
(基本的な契約の締結)
第三条 財務大臣は、財政投融資特別会計における金利スワップ取引を行おうとするときは、あらかじめ、当該取引の相手方となることのできる者との間に当該取引に関する基本的事項を定める契約(以下「基本的な契約」という。)を締結するものとする。
2 財政投融資特別会計における金利スワップ取引の相手方となることのできる者は、国債の金利スワップ取引に関する省令(平成十七年財務省令第七十二号)第三条第二項各号のいずれかに該当する者(法令に基づき業務の停止処分を受けていることその他これに準ずる事由により、当該取引の相手方となることが適当でないと認められる者以外の者に限る。)のうち、当該取引に係る債務を履行する能力について、一定水準以上の信用力を有すると財務大臣が認める者でなければならない。
3 財務大臣は、基本的な契約を締結しようとするときは、当該契約に係る契約書を作成しなければならない。
4 財務大臣は、基本的な契約を締結したとき、当該契約の相手方の商号又は名称に変更があったとき又は当該契約を解除したときは、当該契約の相手方の商号又は名称を告示するものとする。
(個別取引契約の締結)
第四条 財務大臣は、財政投融資特別会計における金利スワップ取引を行おうとするときは、想定元本その他必要な事項を定め、これを基本的な契約を締結した者のうちから財務大臣が指名した複数の者に対して通知するものとする。
2 財務大臣は、前項の通知を受けた者のうち、国にとって最も有利な金利をもって申込みをした者を当該通知に係る財政投融資特別会計における金利スワップ取引の契約の相手方(以下「個別取引契約の相手方」という。)とするものとする。ただし、財務大臣が適当と認める場合には、その一部又は全部を個別取引契約の相手方としないこととすることができる。
3 財務大臣は、前項の規定により個別取引契約の相手方を決定したときは、遅滞なく契約を締結する旨を当該個別取引契約の相手方とする者に通知するものとする。
4 財務大臣は、前項の通知を行ったときは、基本的な契約に基づき、当該取引の内容に関する契約書を作成しなければならない。
(担保の受入等)
第五条 財務大臣は、前条の規定により財政投融資特別会計における金利スワップ取引を行う場合には、個別取引契約の相手方と締結した基本的な契約及び前条の規定による契約に基づき担保の提供又は必要に応じ増担保の提供その他担保の変更を求めるものとする。
2 前項の規定により提供を求めることができる担保は、国債(国債に関する法律(明治三十九年法律第三十四号)にいう国債をいう。)とする。
(日本銀行の事務の取扱い)
第六条 財務大臣は、日本銀行に前条第一項に規定する担保の変更その他財政投融資特別会計における金利スワップ取引に関する事務を行わせようとするときは、必要な事項を定め、これを日本銀行に通知するものとする。
2 日本銀行は、前項の規定による通知を受けたときは、通知された事項に従い、担保の変更その他財政投融資特別会計における金利スワップ取引に関し必要な事務を取り扱うものとする。
(財務大臣への報告)
第七条 日本銀行は、財政投融資特別会計における金利スワップ取引の事務に関し、財務大臣が必要と認める事項について、財務大臣に報告するものとする。
附 則
この省令は、平成二十三年八月一日から施行する。